すごくきれいな朝顔が咲いた!
今週のお題「自由研究」
朝顔の観察日記。それが夏休みの自由研究だった。忘れもしない、あれは7歳か8歳だったかな?まぁいいや。小学生の頃の話である。
夏休みに入り、めんどくさがりの私は暑くてだらけていた。ゴロゴロしながら好きなマンガを読んでテレビを見て、友達と暗くなるまで遊んで真っ暗になるまで家に帰らないから家に帰ると怒られる。そんな毎日に夏休みの宿題のことなどきれいさっぱり忘れていた。
低血圧なのに毎日朝からラジオ体操に行かされるのが何よりの苦痛だった夏休み。それ以外は退屈と楽しい時間のバランスがなかなか良かった。子供の頃に戻りたいものだ。
だが夏休みも半分を過ぎた頃だったろうか。眠くてフラフラしながらラジオ体操に行く途中の出来事である。女の子と母親の会話が聞こえてきた。
「うわ~!きれいなお花が咲いてるよ」と女の子。「これはね朝顔っていうのよ(^^♪」と母親が言っていた。
興味のない私は『(* ̄- ̄)ふ~ん』と思いながら横目に見た瞬間『あれ⁉』と、何かを忘れていることに気付いた。
『確か夏休みの自由研究が朝顔の観察日記だったような?』
夏休み前に朝顔の種を植えた鉢植えを学校から家に持って帰って、毎日観察日記をつけるようにと、担任の先生に言われていた気がする…(;一_一)
私の小学生時代は昭和である。体罰を普通にする先生が担任だった場合、夏休みの自由研究を忘れたなどと言ったらビンタくらいは当たり前にされた時代である。
これはもうラジオ体操どころではない。夏休みはすでに半分は過ぎているというのに、1度も観察していないじゃないか⁉
ラジオ体操が終わり次第急いで家に帰り、朝顔の鉢植えを探すがどこにあるのか分からない。父が庭仕事をしていたので朝顔の鉢植えを知らないかと聞いてみた。
「捨てたぞ」
まさかの答えが返ってきた。『え…』時が止まったかのようだった。ビンタされている自分が想像される。『捨てた…ビンタ確定じゃん』と思った。
父が言うには、私が朝顔の世話をまったくしないから、気付いたときには腐ってしまっていたらしい。もうどうにもならないから捨てたと言う。「自分が悪いんだw 怒られるしかねぇなwww」と笑う父。
もちろん自分が悪いことなど分かっている。分かっているが、素直にビンタされるわけにはいかない。「自由研究だから観察しないという自由研究にした!」と先生に言ってみるか?とも考えたが、ビンタ以上をされそうだと思いやめた。
どうしたものかと考えて『観察したことにしよう!』と決めた。そう!話をでっち上げればいいのだwww。ということで、私はすぐに朝顔が咲いたという観察日記を書いた。
ついさっき見てきた朝顔の絵を描き、「今日の朝すごくきれいな朝顔が咲いた」と書いた。朝顔の絵もなかなか良く描けていた。
これならいけるのでは?今後は毎朝ラジオ体操に行きながら咲いている朝顔の状態を観察し、日記に書けばいい。問題はこれまでの経過が分からないということだ。
朝顔が咲いていた家は幸いにも親の知り合いだったので、朝顔の観察日記を書くために育てていた(つもりの)朝顔がダメになったという事情を話し、朝顔が咲くまでの過程を教えてもらった。
観察日記を書くために訪ねた私を「えらいね~(*^-^*)」と喜んでくれたので、さすがに「いやいやおばちゃん、おれ今からウソを書いて提出するんだよ?」とは言えなかった…。
そして朝顔が咲くまでの過程を教えてもらい、家に帰って一気に今日”朝顔が咲いた日”までを書き上げた。もちろん全部ウソである。罪悪感VSビンタは、ビンタの圧勝だった。
この日以降毎朝ラジオ体操に行く途中に朝顔を観察し、「今日もきれいに咲いていた」「今日は少し元気がなかった」など、その状態をそのまま観察日記に書いた。朝顔が枯れたという日記の結末まで話をつくり、学校に朝顔を持っていかなくて済むようにした。
これでウソがバレたらビンタどころの騒ぎではなくなるので、夏休みの最終日の夜は遠足の前の日以上に眠れなかった。
そして夏休みが終わり朝顔の観察日記を提出。ウソがバレないかとヒヤヒヤしていたが、大丈夫だった。よくできましたのハンコも押されていた。私は絵が意外と上手なので、先生にもよく描けてると褒められた。
そして数十年の時が経ち、最近暑さでバテてブログの更新ができなかった私にこのお題はまさに救いの手。これなら書けると思い、まずはキレイな朝顔の画像をアイキャッチに貼ってやるぞ~と画像を見たが、なかなか見つからない。
朝顔で検索しても画像がない。人気のない花なのだろうか?不思議に思いいろいろと調べてやっと見つけた。
私が朝顔の観察日記のために観察して描いていた絵は下の画像の花である。
アジサイでした \(^o^)/☆彡
いやぁ~びっくりした…。
まさかそんなことがあるとは…。花に全く興味が無いから分かってなかった(笑)。つまり私は、女の子の言った「きれいなお花」という言葉を聞いてアジサイを見た瞬間に朝顔だと思い込んだということか?ということはアジサイの隣に咲いている花が朝顔だったのか?
子供の頃からず~っとアジサイを朝顔だと思って生きてきたとは…。自分が1番びっくりすることになるとは思いもしなかった(笑)。
先生は何を見ていたのか?気付いていたのか?それとも私は本当は絵が下手なのか?笑い話のつもりが謎の多いミステリーになってしまった(笑)。